東青山


〇 コップ

2021. 6. 24 [日用品]
 

京都のガラス工房、晴耕社が作った東屋のコップ

 身の置きかた


 牛乳を「ミルク」と呼ぶとなんかちがうし、スパゲッティを「パスタ」と呼んでもわたしのとはちがう。「シェア」だとか「ソーシャル」だとかいいかげん聞き飽きたし、そのくせ「マスク」には慣れてしまった。「エビデンス」とか、そんなもの求められてもわたしにはなんにもないし、もうどうしていいかわからない。わたされた紐をただつないでつないでいくことを<日々>と名付けてしまったわたし。というか、いったいだれからそれはわたされているというんだろう。球体のようにからだをくるんで眠りたいだけ。答えのない日だから「答えられない」とだけ応えつづける(応答セヨ、ダレカ応答セヨ)それがわたし。
 むかし飲んだ牛乳がなつかしい。大瓶が二本、玄関に毎朝配達された。注ぎ口に輪ゴムでとめた紫いろの半透明、うすい四角いビニールをほどいて、紙のキャップをめくったらいきおいコップに注ぐのだ。まっ白い液体がごくごくからだを満たし、それから、毎日という日がこくこくと色つきでちがっていった。
 空っぽのコップよ、きみのようにすくっと立っては洗われて、逆立ちしては実直に渇いてさっぱりしたいのだよ、わたしは。


 このコップは

 気分がいい。粛々と吹いて吹いてこしらえた。気取らない様子は用途なんて考えさせない。気軽に声でもかけるみたいに手にしてみたいな。満たされるわたしの目の前にいつもいるコップよ、コップ。

 商品名  コップ
 素材   ガラス
 製造   晴耕社ガラス工房(京都府京丹波町)
 デザイン 猿山修
 制作   東屋
 寸法   径81 × 高98mm
 容量   310ml
 価格   3,850円

コップ  

 

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